マイノリティ・センス

自閉スペクトラム症の個人的な表現・分析(聴覚過敏多め)

スイレン

聴覚過敏

聴覚過敏を伴った自閉症感覚とその能力(2) 予知覚

ある出来事が起こりかけている気配を〈徴候〉という。つまり時間や空間の与える〈印〉である。 五感が反応する前に、〈徴候〉は私の心にいち早くスタンプされる。この感覚はテレパシーのようなもので、第七感の域に達しているのかもしれない。五感を統合する…

聴覚過敏を伴った自閉症感覚とその能力(1) 体性感覚から伝わる人の意思

スリランカ上座仏教には、〈印〉(または〈想〉。サンニャーと読む)という言葉がある。対象を認識するときに、他のものとの違いに気づく心の働きをいう。意味は印象impressionに近い。 Saññāとは、感じたものについて何か区別するために、印のようなものが…

9ヵ月ぶりの投稿です。近況〈聴覚過敏手記〉など

久々の投稿です 9ヵ月ぶりの投稿です。ブログを始めてから、集中しすぎるのを止められず、画面を凝視し続けて、視力が大幅に悪化してしまいました…。空間定位(空間に自分の身体の位置・姿勢を定めること)がしづらくなり、聴覚過敏も悪化したので、長らく…

圧倒的な世界の対応できない私

世界は圧倒的 中年HSP記 さんのマネをして、4コマ漫画を描いてみました。

うるさい! コロナストレス(2) 以前より厳しくなった日常

近所がうるさくなった この頃から、ゴールデンウィークや土日などの休日に聴覚過敏が悪化する法則に気づくようになった。休日は平日と違って、わさわさ動き回る何者かの気配がせわしなく、一触即発の空気に満ちている。身体じゅうの細胞は落ち着きなく、爆弾…

選挙活動で苦労した聴覚過敏とコミュニケーションの問題

最近、応援している人の選挙を手伝いました。 以下は聴覚過敏やコミュニケーションの困難を記した記録です。 選挙前夜打ち合わせ 総勢12名で打ち合わせ。 あちこちザワザワ騒がしく気が散る 誰も彼も声がキンキン尖っている 初めての顔ぶれとのコミュニケー…

うるさい! コロナストレス

流行に興味はないけど・・・ 私にとって価値あるものは、時間の淘汰を経たものです。 新しいものや流行に、あまり(ほとんど)興味はありません。 流行や時事ネタに疎く、新聞を読み思うことはあっても、人と共有する意思は乏しく、一人で考えているダケ。 …

過敏な人に! 『「敏感」にもほどがある』を読んで

『「敏感」にもほどがある』を本屋で立ち読みして、バカウケしたので、即買いしました。 敏感にもほどがある 作者:高橋 敦 出版社/メーカー: きこ書房 発売日: 2017/07/03 メディア: 単行本(ソフトカバー) HSP(highly sensitive person 敏感すぎる人)…

聴覚過敏にホワイトノイズサウンドマシンは効くか?

ついに、聴覚過敏者にとって憧れのグッズを購入しました。 その名も、ホワイトノイズサウンドマシン。 Dreamegg 【2019年最新版・バッテリー内蔵】 ホワイトノイズ マシン 快眠 24種癒しサウンド USB充電 イヤホン対応 無段階音量調節可 赤ちゃん 集中力向上…

〈定位〉から考える聴覚過敏13 まとめ 能動的構え

ほかの聴覚過敏の原理に当てはまるかどうかわかりませんが、私の聴覚過敏においては、まず定常位置の転覆を驚愕する心があり、みずからの定常位置へ同化/異化する選別作業としての摩擦と刺激が多くなっている様子をみてきました。その選択の前段階としての…

〈定位〉から考える聴覚過敏12 刺激に意味を求めるか否か

「音の意味」がわからないとはどういうことでしょうか。 意味とは、価値・重要性・意義という意味を除けば、「記号(特に言葉)の表す内容」「ある表現や行為によって示される内容、特にそこに含み隠されている内容」(明鏡国語事典)です。つまり、表現や行…

〈定位〉から考える聴覚過敏11 火に油を注ぐもの(2) 音の意味

「気分」とともに「音の意味」もまた聴覚を過敏にさせる要因になります。「音の意味」がわからなければ「不安な気分」になるし、「不安な気分」が高じれば「音の意味」がますます聞きとれなくなるという悪循環が生じます。こうした不安が音の聞こえ方を変化さ…

〈定位〉から考える聴覚過敏10 火に油を注ぐもの(1) 不安

聴覚を過敏にさせる3つの要素「調整」「気分」「音の意味」のうち、「気分」「音の意味」といった心理的な問題が聞こえ方に与える影響ははかりしれず大きいものがあり、無視することはできません。 選択的注意ができないというだけで、「火に油を注ぐもの」…

〈定位〉から考える聴覚過敏9 こだわる固体の固着とこだわらない気体の流動

なぜこれほど刺激に反応しなければならないのでしょうか。 感覚過敏のイメージをはっきりさせるために、逆に感覚の鈍い人を描出してみます。自分の生命の流れがほかの生命の流れと同期(シンクロ)する振幅が広い。変化についていける。流動している。臨機応変…

〈定位〉から考える聴覚過敏8 選択的に注意するものは何か

自閉症スペクトラムの人は、ほんとうに音を選択して拾っていない(拾わされている)のでしょうか。何を基準にして、何を重要な手がかりにして、音を選択しているのでしょうか。ほかの自閉症スペクトラムの人の聴覚過敏については詳しく把握していないので、…

〈定位〉から考える聴覚過敏7 〈第一陣〉に穴があく

とはいえ、音を「受け止めて反応(レシーブ)」できるときがないわけではないのです。目の前の重要な音や心地よい音に集中して、自然にフォーカスできる時間はあります。 とりわけ好きなこと、ワクワクすること、興味のあることに一心に没入しているときは、対…

〈定位〉から考える聴覚過敏6 音を受け止めてレシーブする選択的注意

なぜ聴覚過敏になるのでしょうか。 過敏に影響を及ぼすものは、「調整」「気分」「音の意味」という3つの要素がからんでいると、さきに引用した著者は述べています1)。思い当たる体験から、詳しく描写してみたいと思います。 まずは「調整(あるいは調節…

〈定位〉から考える聴覚過敏5 中枢利得と内圧

人の聴覚には利得を調整する能力があるとデービッド・M・バグリー/ゲルハルト・アンダーソンは述べています。 利得とは、「中枢(神経)で増幅されて聴覚利得(auditory gain)が加わり、内部で意識される音の大きさが大きく感じられることを意味する。た…

〈定位〉から考える聴覚過敏4 聴覚の〈定位〉

視覚と触覚は、聴覚の<定位>を構築する強力な助っ人です。けれども視覚単独では、視界に映じる物体表面の奥に関係の網を張っている、現実世界の「気配」までを把握するのはむずかしいです。また、触覚単独で空間の実在を捕捉することはできても、「気配」…

〈定位〉から考える聴覚過敏3 〈定位〉の発見(2) スルリとはまり、なじむ

これは、ある日の<定位>の成功体験です。 そのころ私はひどい聴覚過敏で、静かな室内でも超音波はピリピリとがっているし、一歩外に出れば「音の壁」がジワジワ身体を締めつけ侵襲してきて、音圧そのものと化した空間が、十方から迫ってくるようでした。 …

〈定位〉から考える聴覚過敏2 〈定位〉の発見(1) この世界と私の身体の接地点

聴覚過敏について解説された本1)を読んでいて、重要なキーワードになりうると思ったのが<定位>という概念でした。最初は訳(翻訳書だった)が悪いと思って、もっとわかる日本語に訳してほしいと文句を言っていたのですが、ふだんあまり聞かないこの言葉…

〈定位〉から考える聴覚過敏1 はじめに

聴覚過敏は、たいていの人が意識せずにやり過ごせる音を、ときには我慢ならない苦痛をともなう過剰な刺激として受けとる体験です。 聴覚過敏が発生し、その症状が変化するしくみは複雑で、全容を把握するのはたやすくありません。特定できる一つの原因がコウ…

聴覚過敏者は逃げ場所と居場所がほしい(4) 偏見

騒音=ワイワイ・ガヤガヤ・ザワザワ が、身体を叩き、打ち、さわり、響く。 内臓をなで回される。痛い。気持ち悪い。吐き気がする。 広がる嫌悪感、まとわりつく不快感、迫りくる圧迫感。 そして、恐怖感。 殊に、高い声は、尋常でなく響く。 "地獄"と形容…

I love... the silence

浮き沈みの激しさと苦痛ラッシュにいい加減嫌気がさしてくる日々だったが、昨日は助かった。 なんとか休もうと心がけ、「静かなところで集中して作業できた」。 それだけで、めきめき回復した。 ペットの病気のことも忘れて、数日前の激しい鬱が引いていった…

聞こえすぎ

事務作業をしていて、机の向かいに座った人の作業音が気になって集中できなかった。 カタログを置くゴン!という音。 計算機をたたくバシバシという音。 筆記具を置くガン!バン!という音。 一直線に心臓を打たれ刺さるような、激しい響き方があった。 耳栓…