マイノリティ・センス

自閉スペクトラム症の個人的な表現・分析(聴覚過敏多め)

スイレン

〈自閉〉と〈社会〉のはざまで(8) 中学時代2 詩「大いなるものへ」

◆自我の芽生え 突然、何かが私を激しく打った。天の啓示のようないかづちが――。 【大いなるものへ】 灰に染まる石室で、あなたは〈わたし〉を与えてくれた 日覆いの隙間から、見知らぬ風景の空から それは突然降りてきた 初めて目覚めた人間のように 啓示は…

詩「社会は私を生かし、そして殺した」

社会の対極に、布置していた。 しかし、社会はそこに私が居ることを、知らなかった。 社会に布置させることが、幸福だと、思っていたのだ。 【社会は私を生かし、そして殺した】 社会は私を生かした そして殺した 社会に殺されたことのない人は そんなことを…

「STIGMA FREE」リニューアルのお知らせ(2) A型事業所でスサマジイ嵐が吹き荒れた

ブログをやめてから 2013年に閉鎖した弱小ブログ 「STIGMA FREE」を見てくれていた人が、今いるかどうかわかりませんが、もしいらっしゃったら、少し近況報告を。 6、7年前なので、絶対いないだろうけど……。 ブログを書いていた当時は、A型事業所で働いて…

ドナ・ウィリアムズ『自閉症という体験』との対話 2 詩「鍵を知る者」

【鍵を知る者】 ―ドナ・ウィリアムズに贈る― 鍵を知る者よ 教えてほしい わたしがなぜここに 繋ぎ止められているのか 母なる器 痩せ果てた大地の封印に 縛(いまし)めを解(ほど)く 型はどこに 秘匿されているのか ――組み敷かれた魔方陣 ――解けない鍵穴 ふたつ…

自己表現の火花は散る 芸術というメッセージ

芸術かメッセージか 生きることは芸術であり、爆発だ。 芸術の世界では、自由は、おのれの決意次第だ。今すぐ、誰に遠慮することもなく、なにものにも束縛されずに発揮できる。社会に対して、ぶつけたいメッセージがある。言わずにはいられない。ならば、当…

死者を継ぐ声

逝っても 大丈夫だよ…… 弱いから わたしが先に逝くかもしれないけど 弱いから あなたのこと感じられるよ わたしが感じているかぎり 感じるひとが感じているかぎり あなたの思いは いつまでも聴こえているよ 一筋の道がシャボン玉になるから あなたの声は風に…

アイデンティティを照らし出す自閉症【詩】

【カンテラ】 巌(いわお)が暗がりに沈む 闇黒(あんこく)の洞窟を行く 湿った石灰岩に沿って 奥、奥、そのまた奥深く―― 道の尽きた壁に 肉厚に隆起した 透明の膜を着膨れて 沈黙に鎮座する 異形の塊 ――それがわたし 君よ カンテラに灯をともし その手に掲げ持…

 多人数で集まってワイワイ食事をする難しさ

みんなで集まってワイワイ食事をする。鉄板プレートのランチをつついて。 ふつうの人にはなんでもないその光景が、私には、サーカスで曲芸をしているような難しさを感じさせました。 苦手な雑談。共感できない話題。時々理解できない話しことば。 自分を操り…

ドナ・ウィリアムズ『自閉症という体験』との対話 1 死者だからコミュニケーションできる

20年前、『自閉症だったわたしへ』という本 ↓ 自閉症だったわたしへ (新潮文庫) 作者: ドナウィリアムズ,Donna Williams,河野万里子 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2000/06/28 メディア: 文庫 購入: 8人 クリック: 153回 この商品を含むブログ (47件) を…

理解――存在の血液

「あなたのことは理解できない」 「理解することはできませんからね?」 「よくわからない」 「……………?」 愛があればいい? それ以前の問題 雨が大地に沁み渡るように 思念の通路を伝って 心の始原に至る 私とあなたを跨ぐ 水路橋に滴る 存在の血液! 理解を…

辛苦を負う者

もし人間がなんらかの病、――ことに人格や知能の病のために、またはらいの神経痛のような、いてもたってもたまらないような苦痛のために、ふつうの精神機能をうばわれ、単なる「あえぐ生命の一単位」になってしまったとしたらどうであろうか。そういうひとは…

ブログとホームページ制作歴

20年にわたるブログとホームページ制作歴 初めてつくったホームページはゲーム(ドラゴンクエスト)のファンサイトでした。 ドラゴンクエスト7 ……こんなイラストをいっぱい描いていました。 それから、クラシック音楽の批評・感想サイトを。ラフマニノフや…

詩「理解されない辛い苦しいもう嫌だ」

ああ・・・(ああ・・・) まいる・・・(まいる・・・) 理解されない・・・(理解されない・・・) 耳のモンダイじゃないってば ココロのモンダイじゃないってば 病気じゃないってば トラウマじゃないってば ウツ病じゃないってば 「なった」んじゃないっ…

常同環境を愛する詩「反復の安楽と葛藤」

【反復の安楽と葛藤】 生まれたときからここにいた 同じ道順を行ったり来たり あちらこちらに自分の足跡 両側にそびえる壁は 安楽の砦を築いていた 蟻の行列のように 列から外れることはできない 同じ道筋しか歩けない 自分の足跡が踏みしめられた 永遠の反…

詩「遠いうた」

世界の片隅から呼びかける 虚しい願いはこだまする 届いても届かなくても 声のかぎりに歌っていた 消え入る祈りに絶望と 透明な涙が混じる 決して返ってくることのない声 決して報われることのない声 人に祈ると黙られる その法則をいつ知った? 神様ではな…

自閉のスーツをまとって

海の中を自由に泳いでいた魚は、 あるとき浜辺に打ちつけられた。 荒涼と乾ききった大地は、 皮膚をひからびさせ、 口元は空しく空気を求めた。 四肢の動かぬ陸上で、 生きる術を求めて、 宇宙服のようなスーツを何重もまとい、 自ら「人工呼吸器」をつけた…

意味の輪っかにつながりたい

私には「意味」と「理解」が欠けている。 だから、欠けた手がかりを強く求めた。 それが、世界と自分をつなぐ通路のように思えた。 自分の外にある世界や人が話している言葉の意味を理解したい。 その気持ちが人一倍強かった。 だから、日本人でありながら日…

相談者へのわがまま

まな板の上の魚をさばく手つきで あなたは器用に問題を分析して 誤りのない正しい道を指し示した その通りだとわかっているから 大人しく引き下がって対策を立てよう でも忘れないでくださいね 流れた涙のあることを 地図に引かれた線路のうえに 走る列車の…

こだわりのむすびめ

ころんでぶつかってひっかかってむすびめふやしてこだわってほどこうともがいてつまづいてながしなさいわすれなさいとかんたんにひとはいうけれどたくさんのがぞうやきつけられるたくさんのきおくがいきつづけるあたまのみょうにかっせいかしたへんてこなき…