マイノリティ・センス

自閉スペクトラム症の個人的な表現・分析(聴覚過敏多め)

スイレン

自閉スペクトラム症

常同環境を愛する詩「反復の安楽と葛藤」

【反復の安楽と葛藤】 生まれたときからここにいた 同じ道順を行ったり来たり あちらこちらに自分の足跡 両側にそびえる壁は 安楽の砦を築いていた 蟻の行列のように 列から外れることはできない 同じ道筋しか歩けない 自分の足跡が踏みしめられた 永遠の反…

障害が目で見てわからないことが生きづらさを増幅する

グシャッ!と踏んづけられて、あいたたた! 相手は知らんぷり。 え? 気づかないの? あなた、踏んづけてるんですけど・・・。 そう、見えるわけがない。 外見上なんの特徴もないから。 国から「必ずしも他人の介助は必要ないものの、日常生活が極めて困難で…

文字が読めない孤独(2)

文字が読めないことを、支援者に相談してみた。 その人は、私が広げたノートを指差しながら言った――― 「あなたの書いた文字は、読めるのですか?」 そのノートには、相談で話そうとまとめた内容が、鉛筆や色とりどりのペンで記した言葉で、ギッシリ埋め尽く…

文字が読めない孤独(1)

WEB上の文章、特に長文が読めない。 気味の悪い疎外感。 WEB上の文字はディスプレイの上にフワーッと浮いている。 私の意識は、その文字たちを掴めない。 紙の上のインクならそこに「在る」のに、WEB上の文字は「定着していない」。 目で追っていると、だん…

「アスペ」「自閉」「ハッタツ」……略語の負の効用

時々抵抗を感じます。 上司に「アスペ」と呼ばれたとき。 ネット上で「アスペル」という略称を目にしたとき。 なぜ抵抗を感じるのか。 それは、この言葉を口にする相手が 、「アスペルガー症候群とこの特徴を持っている当人をよく知りもしないで、“アスペル…

「流れ」をつかめず、体が「止まる」

呼吸、運動、瞑想は、私に最も足りないと感じていながら、苦手な行為です。 ○呼吸 昔、カウンセラーなどに何度もすすめられました。 が、息を吸ったり吐いたりしている間に、いつの間にか「止まって」(忘れて?)しまい、もとの浅い呼吸に戻ってしまいます…

感覚がむきだしで痛い

以下、青字は「感情をみつめて(6)」にコメントを下さった方の引用です。 もし不都合があれば、コメントください。すぐ削除いたします。 「アスペルガーは極端な男性脳で、識別が行き過ぎます。 神経網のみで世界を認知するので、モチのクッションがなく、…

空気というGHOST

私は、「空気を読む」のが上手くありません。 だから、見えないそれがGHOSTのようで怖いです。 そこにどんなメッセージが存在しているのか、ハッキリ見えないと、不安なのです。 人に「今(の状況は)どんな感じなのか」聞くのは、それが理由です。 ハッキリ…

パトス寄り社会性スペクトル

『自閉症スペクトラム障害のある人が才能をいかすための人間関係10のルール』 テンプル・グランディン、ショーン・バロン著を読了しました。 ここで語られた、自閉症スペクトラム者の2つのタイプは、大変興味深い考察でした。 以下の2つのタイプに、スペク…

問題問題、また問題 自閉症の終わりなき戦い

誰しも問題を抱え、解決してはまた新しい問題を抱える。 次から次へと問題は発生し、次から次へと対応に迫られる。 終わりのない戦い。 私の「問題」は、ほとんど自閉症スペクトラムにかかわる困難から生じる。 山のような訓練、工夫、努力を重ねても、モグ…