マイノリティ・センス

自閉スペクトラム症の個人的な表現・分析(聴覚過敏多め)

スイレン

文字が読めない孤独(1)

WEB上の文章、特に長文が読めない。

気味の悪い疎外感。
WEB上の文字はディスプレイの上にフワーッと浮いている。
私の意識は、その文字たちを掴めない。
紙の上のインクならそこに「在る」のに、WEB上の文字は「定着していない」。
目で追っていると、だんだん気持ち悪くなってくる。
「酔う」ような感じだ。
 
過去に似た体験があった。
インターネットをまだ知らなかった頃。
紙の上の文字をどうしても解読できない。
形にしか見えないのだった。
その形の意味は知っていたはずだった。
けれども「認識」しようとすると、頭にシャッターが下り、命令が走った――「こっちへくるな!」「わかるな!」「認識するな!」
まるで私の頭が、意味解読を拒絶しているかのような感覚だった。
そのときは、漫画を読むことで、この危機を乗り越えた。
私の頭は、絵を解読することは、許してくれた。