マイノリティ・センス

自閉スペクトラム症の個人的な表現・分析(聴覚過敏多め)

スイレン

広汎性発達障害の診断と、その意義について(3)

広汎性発達障害の診断と、その意義について(2)再考。

 
診断は医者だけでは成り立ちにくいのでは、という考えを再度述べます。
<自分>は、私という内部から見る自分と、外部の社会・他者=医者(社会に委託された他者のような存在)から見る自分で成り立っており、自分の視点のみ、他者の視点のみで、自己像を捉えるのは難しいと思います。
この2つの自己像を、納得や合意が結びつける行為が診断であるように思います。
 
また、自分は変わっていき、社会も流動していきます。
診断そのものは不確かなものですが、今を生き問題に対処するためには、必要な杖となります。
逆を言えば、対処するべき問題がもし存在しないなら、杖=診断は必要ないと思います。
 
また私の頭には、こんな絵があります。
シーソーの両端に、自分と社会(に委託された存在としての医者)があり、そのバランスをとっている支点となるのが、診断という合意であると。
以上のようなイメージで、診断の意義を捉えています。