マイノリティ・センス

自閉スペクトラム症の個人的な表現・分析(聴覚過敏多め)

スイレン

問題問題、また問題 自閉症の終わりなき戦い

誰しも問題を抱え、解決してはまた新しい問題を抱える。

次から次へと問題は発生し、次から次へと対応に迫られる。 終わりのない戦い。 
私の「問題」は、ほとんど自閉症スペクトラムにかかわる困難から生じる。
山のような訓練、工夫、努力を重ねても、モグラタタキのように、次から次へと、次の課題が、次の階段が現れる。
 
もう少し要領よく学習できないものかと思うが、達成したことを忘れたり、手に入れたツールを引き出せなかったりして、なかなか、テンプル・グランディンのようにはいかない。
人に言われたことは書き留め、ノートに清書する。 
学習するべきことがあれば、すべて文書を作成して記録する。
それでも、あきれるほど新手の問題がポコポコ出てくるのは、 自分が際立って不器用だからだと思う。本当に要領が悪い。 
ライフ・コーチングが間違っているのではないか。自分で悪循環を招いている。
そのことを自覚しているにもかかわらず、なかなか軌道修正できない。
診断されたのは大人になってから。
子どもの頃から療育を受けていたわけではないので、 ライフ・コーチング自体、手探りだ。
 
もう一つ、学習を阻害しているのは、二次障害の酷さ。
そのケアのために、人生の大部分を費やしてきた。 
現在は、以前ほど深刻ではないものの、一日をケアに費すことは多い。
昔に比べて、はるかに Quality of Life は向上した。
これからも学習し続ける他はないのだが、 まだまだ自分の生活は、鬱を招くストレス量だ。
なかなかなんともならないけど、なんとかしたい。
 
私の視点は、地を這うスライムのようだ。
自分の身体の下にある、地面しか見えない。
だから不安だし、唐突に何かにぶつかると、びっくりしたり混乱したりする。
または、形状記憶合金。
柔軟に伸ばしても、気づけば同じことを繰り返して、同じ自分の身体のかたちに戻ってくる。
 
大空を飛び、遠くまで見渡せる鷹にまではなれなくても、もう少し、まわりが見えて状況判断できる、人間ぐらいの身の丈になれないものか。
そう願う。