マイノリティ・センス

自閉スペクトラム症の個人的な表現・分析(聴覚過敏多め)

スイレン

笑いを共有しようとなかなか思わない

人の苦しみに非常に共感する。

どんな苦しみであれ、心を深く重ねられる。
でも、なかなか共感できないのが、笑いや楽しみだ。
人と笑いを共有しづらいのは、悩みの一つだ。
 
「なぜ笑う。何が楽しい。
  炎に包まれている(燃えている)のに。
  暗やみに覆われているのに。
  なぜ光を求めないのか。」 
アルボムッレ・スマナサーラ著『一日一悟』より) 
 
これは法句経に説かれた仏陀の偈文という。
笑いを前にすると、この偈文が浮かぶ。
 
そのくせ、自分は諧謔ネタに敏感。
 一人下らないことで笑う。
そのポイントは、他人とかなりズレているようだ。
面白いことは、"発表したい"とは思っても、共有したいという気持ちがあまりわいてこない。
 
例えば――― 最近面白いと思った、こんなことがあった。
PowerPoint2010で、スライドの切り替え効果を勉強していた。
「画面の切り替え」タブでいろいろ試していたら、「渦巻き」という効果を見つけた。
「ハチの巣」「細分」も無駄に派手だったが、「渦巻き」は明らかにやりすぎだった。
キラキラしてキレイだが、目移りしすぎて、プレゼンテーションにまったく集中できないのだ。
こんなプレゼンテーションを見せられた人は、大笑いしてしまうじゃないか。
 
また、こんなことがあった。
SONYのミラーレス一眼NEX-C3を店頭で見つけたとき、ある生きものにしか見えなかった。
それは、『三葉虫の謎』という本で見つけた「オピペウテル」という三葉虫だ。 http://www.geocities.co.jp/NatureLand/5218/opipeuta.html 以来NEX-C3を見るたび、想像して吹く。
 
また、行きつけのフィットネスクラブに、筋骨隆々だけど汗臭くないので、爽やかな筋肉と名付けたインストラクターがいた。
その人の着る服に「一撃で落とします」というロゴがあった日には、文字に目がいって、まったく運動に集中できなかった。
だから、何を落とすんだ!!
 
こんなどうでもいいネタを、延々とためてゆく。
あまり、誰かと共有しようとは思わない。
他人の笑いに共感できないというより、単に自分の笑いのつぼが、ズレているだけなのか・・・?