マイノリティ・センス

自閉スペクトラム症の個人的な表現・分析(聴覚過敏多め)

スイレン

初めての出社拒否

※またしても、恥さらしの文章で申し訳ない。

私の不適応エピソードは、自慢ではなく、自責と不名誉です。

 

文章を見れば想像がつくと思うが、私は超がつくほど真面目。

出社拒否などしたことがなく、doctor stopをくらっても 身体を引きずって出社する始末。

それが、生まれて初めて、自ら休んでやろうと思った。

理由は、こうだ。

 

先日、雑談の失敗でおかしなフラストレーション反応をした。

帰宅してから、音楽を聴いて泣きながら、次第に深く傷ついていった。

疲れはとれず、朝、倒れるのではないかと予感した。

倒れはしなかったが、作業に入る前に、いきなりドロップアウトした。

暗く冷たい倉庫の粉まみれの床に横たわり、泣いているうちに眠った。

薬を飲みすぎたからだ。

 

社員が話を聞いてくれた、それはありがたかった。

しかし・・・、 昼前に作業場に戻った私を待ち受けていたのは、無関心の視線だった。

一番仲のいい何人かの人は、見て見ぬフリをした。

何事もないかのように、私には触れず、私を避けて談笑する。

それはその人なりに「気を遣っている」のかもしれない。

けれども私の中の疎外感は、より強固になった。

 

帰宅後、唐突に思い出した。 以前、職場の飲み会や食事会で、発作を起こしたときのことを。

私は、あふれる言葉と笑いに、突然固まってしまった。

文字通り、言葉が理解できず、発せられず、身体が動かなくなったのだ。

そして客が出入りする店の隅で、声を出せず、唸っていた。

多くの人が私の目の前を通り過ぎた。

私の身体の動きは奇異で、幽体離脱したような意識は、それを見た。

「あんた、キチガイじゃないの・・・?」ともう一人の私は言った。

 

私は自分を車へ連れていった、そしてやはり声を発せず、身じろぎもしなかった。

声をかけてくれた人もいるにはいたが、多くの人は、 奇異な私を横目に、去っていった。

そして、店の駐車場に一人、残された。

キ・チ・ガ・イ・め!―――それは他でもない、私の声だった。 

あんな思いは二度としたくない!

 

もしかしたら、疲れ果てて閉鎖していた私に声をかけづらかったのかもしれない。

しかし、いつも仲のよかった人が、隣で苦しんでいる私を見て見ぬフリをして、 ぶら下がったニンジン、己の享楽にくらいつくさまは、不信感を抱かせるに十分だった。

私はその後、倉庫に引っ込んだまま、結局早退した。

あんな思いは二度としたくないと思っていたのに!

 

忌々しい記憶は鮮明によみがえり、私は何故自分が傷ついていたかを知った。

そして、明日も、そんな思いはしたくない。

私は、好きで、倒れたんじゃない。

好きで、不適応を起こすわけじゃない。

好きで、鬱になったり、精神的に閉鎖して、 コミュニケーションがぎこちなくなるわけではない。

不適応を起こすたびに、自分自身が、傷ついているんだ。

明日、もし倒れて、その結果、今日のように昔のように、見て見ぬフリをされて、 暗い倉庫に置き去りにされるぐらいなら、出社するのはごめんだ。

そういった経緯で、初めて積極的に休もうと心に決めた。