マイノリティ・センス

自閉スペクトラム症の個人的な表現・分析(聴覚過敏多め)

スイレン

誰に向けて発信するの? 一対【多】は見えない

誰に向けて発信しているかわからない

 ある日、ハローワーク比佐間さんをつかまえて、グループ展における社会の反応「?」や無言の意味を確認しようとした。比佐間さんは、こう教えてくれた。

「天寧(あまね)さんは、自分のアピールが人にどう受け止められるか見えていない

「そうなんです。わからないんですよ」

「あれ(グループ展の表現)だけ見ると『何が?』って思う。社会にどこをアピールするの?」

「……」

 社会との関係によって聴覚過敏が発生している。けれどもいまだに私には、その社会の顔が、さらに顔の全体が見えない。自分との関係が、位置が、距離がつかみづらい。こうした社会性の拙さが、聴覚過敏をいっそう複雑で捉えがたいものにしていた。

執筆中の『踏まないで!』第9章から

 

今、私は手記を執筆しています。

ブログで文章や絵を発信しています。

困っていることがあります。

 

私は一体誰に向けて書いているのだろう?

 

よくわからない、明確にイメージできないのです。

 

 ブログについて勉強していると、「誰に向けて発信するか明確に」とアドバイスされているのを読んで、ハタと気づきました。

 

それがわからないんだよ~(汗)

 

 

上の 引用文で描写した比佐間さんは、手記の原稿を読んで、私にこう言いました。

 

「事実の描写としてはわかりやすい。表現力もある。

しかし、これを発表してどうしたいのか?

苦しみを綴っているにすぎない。

何をどのように理解されたいのか。」

 

それがわからないんだよ~(汗)

 

 

『踏まないで!』第11章 ブラックホールの秘密

で描写したとおり、クマさんは言いました。

 

「まず本人が特性を受け入れ、まわりが認識して、理解して、対策を立てる。でなきゃ、あいつはヘンってよけいなトラブルが起きる。関係者の認識が必要よ。福祉、教育、行政、医療……そういうところに知識がなかったらどうしようもないじゃん」

「これ、ふつうの人向けに書いたつもりでした」

フツーの人向きじゃないじゃん!?

 

それがわからないんだよ~(汗)

 

それがわからなかったらどうしようもないんですけど、とにかくピンとこないのです。

コミュニケーションのサインを受け取る、発信する相手をイメージする弱さがあります。

 

一対【多】は見えない

一対一はいいですよ。相手が見えますから。

安定した地盤に立っている(座っている)感じがするんです。

 

一対一は見える

 

 

 

けれども、一対【多】は見えない!

 

一対多は見えない

 

立っている地盤が、地上からフワフワ浮いているみたいで、不安定な感じがあります。

相手の【多】が、どこにどんな関係で、私に対しているのか。

顔がよく見えません。

どこに照準を合わせたらよいのか掴めません。

どうしても「ひとり演説」「ひとりカラオケ」みたいになってしまいます。

 

この記事は誰に向けて書いたらいいの~♪

誰が見てるの~♪

よくわからないの~♪

誰か教えて~♪

オホン、失礼しました。(誰に向けて言っているのかよくわかってナイ)