マイノリティ・センス

自閉スペクトラム症の個人的な表現・分析(聴覚過敏多め)

スイレン

ハッキリとした、見てわかるサインがほしい

職業安定所の担当職員と、障害者職業センターのカウンセラーと、これからの進路について「ケース会議」を行いました。

そこで、思ったことがありました。
 
訓練によって、空気を読むことや状況を判断することは、ある程度できるようになったと思うのですが、人の顔色を読む、様子を察知するのが困難です。
「ん? なんとなくいつもと違うな」「へんな感じがするな」という違和感は察知できるのですが、相手の様子や顔色が何を意味しているのか、わかりにくいのです。
 
職業安定所の担当職員は、いつも優しい口ぶりで私を安心させてくれる人ですが、この日はより無口で、腕組みをし、笑いが少なかったり、途中で席を外したりしました。
その行動の意味がわからず、不安を抱きました。
この日私は、「モノやコトバが断片的に見える状態」で、二人を前にして、身体や思考がうまく働かない体調の悪さでした。
いつも私の適応状態ばかり見ていた職安の担当者は、こうした不適応にびっくりしたのでしょうか?
 
問題は、人の顔色や様子を察知するのが苦手なこと自体ではなく、それが原因で、過度に不安になってしまうことです。
漠然とした形のない雰囲気は、不安をかき立てます。
私に通じるのは、雰囲気や様子など見えにくいノンバーバル・サインではなく、目に見える、明瞭なサイン(文字・絵)です。
だから、無口な人が目の前にいると、収集できるデータがないので、不安になります。
ハッキリ言葉にしてもらえると、安心できます。