マイノリティ・センス

自閉スペクトラム症の個人的な表現・分析(聴覚過敏多め)

スイレン

2012-04-01から1ヶ月間の記事一覧

初めての状況を恐れ、オセロの駒をひっくり返す

なぜなら、状況を即座に理解して、臨機応変に対応することができないからだ。 表裏白黒のオセロの駒が、白面を上にしてズラッと並んだ板。初めての状況はこのようなものだ。白面を、いかに多くひっくり返すか。黒くなればなるほど、安心できる。 一番怖いの…

常同環境を愛する詩「反復の安楽と葛藤」

【反復の安楽と葛藤】 生まれたときからここにいた 同じ道順を行ったり来たり あちらこちらに自分の足跡 両側にそびえる壁は 安楽の砦を築いていた 蟻の行列のように 列から外れることはできない 同じ道筋しか歩けない 自分の足跡が踏みしめられた 永遠の反…

詩「遠いうた」

世界の片隅から呼びかける 虚しい願いはこだまする 届いても届かなくても 声のかぎりに歌っていた 消え入る祈りに絶望と 透明な涙が混じる 決して返ってくることのない声 決して報われることのない声 人に祈ると黙られる その法則をいつ知った? 神様ではな…

共感できる感情とできない感情

みんなが笑っているときに、なぜ楽しいのかわからない私は、必死に感情労働をして、一緒に笑っているように見せかける。無理にねじまげた心。 うつ病や統合失調症の人は、繊細だけれど、みんなと一緒に楽しめる。その点が、自閉症とは違う部分。 私もできれ…

共感不能の世界に足あとをつけていく

感じたことを、具体的な情報を伏せながら(できていないかもしれませんが)断片的に書きます。 隣の席の男性だけが、私と同じようにこの世界から「浮いて」おり、「文化の差の秘密」を知っているようだった。 あとの人は、みな、それぞれに事情を抱えていた…

感情をみつめて(7) 秩序の再構築のために

かなり前の記事ですが、「感情をみつめて(6) 秩序の崩壊」 の続きが気になっていたので書きます。 感情のダム湖に小さな「こだわりの石ころ」があって、それを掴むために、ダム湖の水を全部放流しようとしている。 そういうとき、なにかにこだわっていて…